

金・銀箔が初めて金沢で作られたのは、文禄2年(1593年)、藩祖前田利家が豊臣秀吉の朝鮮の役の陣中より、国元へ金・銀箔の製造を命じる書を寄せていることに始まります。その後、江戸幕府の箔製造統制、第二次世界大戦という苦しい時代をくぐり抜け、次第に全国における箔の独占的産地としての今日の地位を確立してきました。
金沢箔はこのような歴史的要因と併せて、箔の製造に適した気候、湿度を持ち、良質の水に恵まれているという風土的要因の下に受け継がれ、磨き上げられてきました。 仏壇・仏具の宗教工芸の主要資材として、また、金屏風、西陣織、漆器、扇子、水引、金文字等、多くの生活工芸品、美術等に欠かせない資源として金沢箔は昭和52年に我が国伝統的工芸品産業の用具材料部門において、初の通商産業大臣指定を受けるに至るまで発展してきました。
金沢箔はこのような歴史的要因と併せて、箔の製造に適した気候、湿度を持ち、良質の水に恵まれているという風土的要因の下に受け継がれ、磨き上げられてきました。 仏壇・仏具の宗教工芸の主要資材として、また、金屏風、西陣織、漆器、扇子、水引、金文字等、多くの生活工芸品、美術等に欠かせない資源として金沢箔は昭和52年に我が国伝統的工芸品産業の用具材料部門において、初の通商産業大臣指定を受けるに至るまで発展してきました。


溶解炉にて金地金と少量の銀、銅の地金を1300度位の高熱で溶解し流し型に流して定型の金合金を作る。 炉茶碗では最大量4kgまで溶かせる。

圧延された述べを6cm各に裁断したものを小兵をいう。小兵は澄打紙に一枚ずつ約200枚挟んで袋革で包み箔打機で打ち延ばす。 延ばされた金は次第に大きな紙に5回移し換え約20cm角厚さ1000分の2mmの上澄を作る。

小間を、仕込み終わった箔打紙に挟み、約1800枚を1パックとして袋革で包む。

絞り込みの済んだ紙を紙仕込み専用の打機で繰り返し打ちたたき、約3か月かけて箔打紙に仕立てる。 箔仕込の良否が金箔の品質に大きく影響するため、大切な作業である。

打ちあがり箔を革板の上で、竹枠にて規格サイズに1枚1枚裁断する。

定型された金合金をロール圧延機にて、幅6cm厚さ約100分の5mmの帯状に圧延する。

20cm角の上澄を約12等分に切る。小片に切ったものを小間という。

箔打紙原紙(雁皮紙)を藁灰汁・柿シブ・卵白の混合液に浸してしぼる。

袋革に包まれたパックを8分間で700回上下運動をする箔打機にて約3分間打ち、 15分間熱を冷ます作業を数十回繰り返して、 厚さ約1000分の1mm〜2mmまで打ち延ばす。

広物帳に抜き終った金箔を革板の上で、竹枠にて規格サイズ109mm角に1枚1枚裁断し、 手漉きの間紙に挟み100枚単位で仕上げとなる。
